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『Drone』とは元々「雄バチ」の意味なんです。
あれ?「ハチ」って『Bee』じゃなかったっけ?
『Bee』とは「雌バチ」→「働き者」という意味で、逆に『Drone』は「怠け者」だそうです。
男としては耳の痛いところですね…。
最近では「自立飛行物体」や「無人機」の意味として使用されています。

ドローンって何?

ドローンの歴史
「無人機」という発想自体は古く、第一次世界大戦中からあったようです。
それが第二次世界大戦から本格的に研究されるようになりました。
戦中に成果を上げることは無かったようですが、以後も研究は続き、
訓練の標的機・魚雷投下ヘリ・偵察機と用途を変え、最近では
『プレデター』という攻撃機も実用化されています。
ドローンの性能
先に述べた『プレデター』に関して言えば、
上空7kmまで上昇し、3700km先の目標まで、200km/hの速度で飛んでいきます。
ただしこれはあくまで軍用です。
低価格な小型ドローンに関していえば、基本的に『楽しめる範囲』は有視界距離が限界だと考えます。
(もちろん高価なドローンでしたら1km先でも飛ばせますが、喪失の危険を考えると楽しめそうにありません)
最近は低価格でも、画像や動画の撮影も可能です。
 
では、ドローンって何ができるの?
それは、次の「ドローンの問題点」にて考えていきます。
ドローンの問題点
さて、ドローンの何が問題なのでしょうか?
それは以下に集約できると思います。
1.低価格
2.簡単に手に入る
3.可能性が無限
 
…いえ、利点を上げた訳ではありません。
これらが大問題なのです。
 
価格は安いもので1万円を切り、ネットで注文すれば3日もあれば届きます。
現時点では登録制度等もありません。
遠隔操作により50mぐらいは上昇し、写真の撮影が可能、しかも録画・録音までできます。
性能は右肩上がりで、水上離着陸も可能な機体もあるみたいです。
飛行時間はまだ20分程度と短いですが、これはモーターとバッテリーの問題なので、
今後の技術革新によっては、おそらく際限なく延びるでしょう。
 
一昔前の英国諜報員が泣いて欲しがったであろう機能が簡単に手に入るのです。
私らの世代からすれば、本当にスパイ道具にしか見えません。
(もっとも、マイクロフィルムなんて時代からすれば携帯電話もスパイ道具ですが…)
さて、そんなスパイ道具が『誰の許可も無しに、簡単に手に入る』のです。
これによって何が起こるのでしょうか?
次の「ドローンが関係するニュース」に続きます。
ドローンが関係するニュース
さて、ドローンが一躍有名になった事件があります。
「首相官邸無人機落下事件」通称『官邸ドローン事件』です。
2015年4月9日夜にドローンを首相官邸に向かって飛行させ、落下したという事件です。
ここで問題になったのが
①誰にも発見される事もなく、重要施設内に潜入できた。
②放射性物質(砂)及び火薬類(発炎筒)を運搬した。
③自首するまで犯人が特定されなかった。
ではないでしょうか?
自首した犯人は、後に威力業務妨害と火薬類取締法で起訴されています。
 
次に分類は変わりますが、以下のようなニュースもありました。
・ 浅草三社祭でドローンが落下…少年が威力業務妨害の非行行為で家裁に移送される。
・ 某テレビ局が官邸ドローン事件の資料映像作成の為にドローンを飛ばすが、
  強風に煽られ喪失、イギリス大使館の敷地内で発見される。
・ 防衛省が試験飛行中のドローンを喪失、1.6km離れた場所で発見される。
 
ドローンの法規制
上記のような問題点やニュースが出てくる中、2015年12月10日に「改正航空法」が施行されました。
内容については錯誤が生じそうなのでここでは説明しませんが、この法律によって明確な運用法が確立されました。
 
現時点では公園等の公共の場では、原則飛行禁止とされている場合が多いようです。
自治体によっては数万円の過料を科せられる「迷惑行為に対する条例」の適用も検討されています。
基本的に県や市町村の管理下にある公園や運動施設では飛行は難しいようです。
 
また、山林等においても個人所有の場合があり、許可なく上空を飛行する事は控えるべきです。
同様に河川や道路・線路等も、その上空や近辺での飛行は避けるべきでしょう。
 
現在、安心して飛行できる範囲は個人や団体が管理する広大な敷地となります。
もちろん管理者の許可を得てください。
(落下して炎上するドローンの映像が有名なので、それも難しいかもしれません。)
 
「え?それって厳しすぎない?」と感じる方も居ると思いますが、仕方ない事だと思います。
 
結局、ドローンって何?駄目なの?
いえ、駄目ではありません。購入しても、所持しても大丈夫です。
「法律に適合したドローン」であり、国から許可や承諾を得て、土地の管理者に許可を得れば良いのです。
ただし、それでも飛行は自己責任となります。
もう一度書きます。
飛行は自由ですが、その使用は完全に自己責任です。
 
上空50mから、重さ5kg近くのドローンが、子供の上に落下したらどうなるでしょうか?
その危険性を想像してから、ドローンを飛行させてください。
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